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他では聞けないくすりのはなし

2ブロッカー〜新しい胃薬〜

 この度、一般用医薬品として、"H2ブロッカー"なるものが配合された(あるいは単独の)胃薬が各社から発売となりました。もうすでにテレビのCMでご覧になっていることと思います(この薬のCMを見ないときがないくらい、各社こぞって宣伝をしています)。どんなものがあるかというと、成分にファモチジン、シメチジン、ラニチジンいずれかが配合されたものがそれです。従来は、医師の処方のみの薬(処方箋による調剤)でしかお目にかかれなかった薬ですが、今回、町の薬局で、例えば、市販のかぜ薬と同じ様に買うことが出来るようになりました。
 "H2ブロッカー"は、従来のいわゆる「胃薬」とは違い、結構強力に胃酸の分泌を抑えます。この薬が世の中に登場したときは、大変絶賛されました。胃潰瘍で手術する患者が激減したからです。
 それ程、いい薬なのですが、恐い点があります。
  1. 重い副作用が出る可能性があります。血液の成分である血小板や白血球を減少させてしまうという副作用です。
  2. この薬は、薬と薬の相互作用(薬ののみあわせ)にも注意しなければなりません。この薬を飲むことによって、病院からもらった薬の効果が、強くなったり、弱くなったりします。特に、シメチジン含有製剤は注意が必要です。
  3. この薬を飲むと、ある種の病気の初期症状を隠してしまうことがあります。病院・診療所にかかるときは自分の服用した薬を医師に告げて下さい。
 いずれにしろ、この薬は、今までの胃薬とは違い、注意して服用しなければならない薬です。薬の説明書をよく読んで、何かおかしいなと思ったら服用を止め、医師又は薬剤師にご相談下さい。(私個人の意見としては、大変いい薬なのですが、医者の目を離れ、町の薬局で売るにはどうかと思います。この薬を変な具合に服用してしまって、病院・診療所を受診する患者さんがいないことを願います。)

(1997/09/30)

(更に心配・・・・・)
 ちょっと前の情報になってしまいますが、薬害オンブズパースン会議というところが1998年7月16日に、チェーンドラッグストア113店でガスター10を購入し、承認時の指導事項となっていた「説明があるか」や「市販後調査ハガキを渡されるか」などを調べた結果、全く説明がなかったのが62件と半数を超えたと発表しました。
 やっぱり、ちゃんと説明されずに販売されているのですね。ああ、心配、心配。

(1998/09/23追加)

(更に更に・・・)
 今日、朝日新聞を読んでいたら、この件で、厚生省が関東圏の400店以上の薬局・ドラッグストアを立ち入り検査したという記事が載っていました。使用上の注意などを知らせずに販売している実体を調査するためです。近日中に集計され、問題があれば、行政処分などの指導がなされるということです。

(1998/10/31追加)

(最新情報)
 厚生省がこのたび、薬局やドラッグストアでH2ブロッカーなどの薬を販売する際は、薬剤師が積極的に適正使用に必要な情報提供することを徹底するように指示したそうです。今更ながらに当然のことですよね。その当然のことがなかなか行われていなかったということが問題です。
 更に、テレビコマーシャルなどの広告宣伝にも、適正に使用されるように、厳しい条件が付けられたとのことです。それを受けて、H2ブロッカーを販売している各製薬会社は、そのテレビコマーシャルの放映を自粛しているということです(そういえば、最近見ないですね)。CMの短い時間では、その注意点を十分に説明できないと言うことでしょうね。

(1998/12/04追加;1998/12/17更新)

<関連項目>
「ガスターってやっぱり危ない薬?」
「ガスター10」で死亡例報告もれ

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制作・著作: 佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません

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