
他では聞けないくすりのはなし
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医療事故の報道が毎日のようにされています。私も医療機関に働く身なので、決して他人事ではありません。一般の方から見ると、「病院に行くのが怖い」と思われるかもしれません。その医療事故を未然に防ぐ試みがなされてます。
「ヒヤリ・ハット」とは安全用語で、何かをしようとしたときに、ヒヤリとかハッとしたできごとのことで、事故には至らないものをいいます。それは医療行為だけに限らず、一般的に使われているようです。大きな事故が起きる裏には、大きな事故にはならない小さな出来事がいっぱい起きています。
アメリカの技師ハインリッヒが発表した法則で、ハインリッヒの法則というものがあります。労働災害の事例の統計を分析した結果、導き出されたもので、重大災害を1とすると、軽傷の事故が29、そして無傷災害は300になるというものです。
大きな事故を未然に防ぐという目的で、その小さな出来事を解析するという手法が大事だとされています。そのヒヤリ・ハット事例をたくさん集めて、解析し対応を検討して、関係者にフィードバックして注意を促すということがされます。
何か間違いがあったときに、その当事者は「すみませんでした。以後気をつけます。」と反省しますが、個人で気をつけるのも限界がありますし、誰がやってももともと間違いを起こしやすいようなシステムであったり、環境である可能性がないか、検討しなければなりません。

厚生労働省は、全国の大学病院や国立病院・療養所から集めたデータを抽出して、「ヒヤリ・ハット事例」の情報をデータベース化し、インターネットでの公開を始めています。ただ事例を載せているだけではなく、専門家が分析してそのコメントを載せています。
●ヒヤリ・ハット事例データベース http://www.hiyari-hatto.jp
他の施設でのヒヤリ・ハット事例を読むだけでも、自分のところでも起きそうなことだな、そういうところに気をつけなくっちゃ、と自覚するという意味合いがあると思います。もちろん各施設ではされていると思いますが、全国的なフィードバックは興味深い試みです。しかし実際に、医療機関でこのデータベースをどのように活用していくかということは、今後の課題なんじゃないかと個人的に思います。
(2004/05/01)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)