
他では聞けないくすりのはなし
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肺ガン治療剤「ゲフィチニブ」(商品名・イレッサ)は、英国アストラゼネカ社が開発した薬で、世界に先駆けて日本国内で今年7月に異例の早さで承認されています。手術不能な肺がん患者などに使われています。正常な細胞も攻撃してしまう従来の抗がん剤と違い、がん細胞だけを標的にすします(それを分子標的薬剤といいます)。正常な細胞を攻撃しないので、副作用が少ないと言われていました。なによりも飲み薬ということが患者さんに投与しやすく、外来患者さんにも出せる薬となっています。いまのところ、1万人から1万1千人ほどの方に投与されているとされています。
10月15日に医療関係者に向けてイレッサの緊急安全性情報がでています。関連性を否定できない間質性肺炎などの肺障害が26例(うち企業報告22例)報告があり、うち13例(同:11例)が死亡したためです。肺障害の半数は、服薬開始後2週間以内に症状が発現、急速に進行していたということです。
副作用が少ないとされていた前評判を見直し、十分に注意しなければなりません。 MedWave:【緊急安全性情報】新規肺癌治療薬「イレッサ」でドクターレター

10月26日にアストラゼネカ社が明らかにしたところによると、イレッサの医療機関から肺炎などの副作用の連絡があった患者が125人に増え、うち死者が39人になったと発表しています。
それよりも問題なのは、厚生労働省が13人の死亡を発表した10月15日の時点で、同社は69人(うち死者27人)の副作用情報を把握していたのに、同省には22人(同11人)しか報告していなかったとされていることです。厚労省としては、その過少報告について「把握後すぐ報告すべきだった。極めて遺憾」とコメントしており、法的に問題がなかったかどうか調査する方針であるとのことです。
朝日新聞:新型抗がん剤副作用の死者、3倍の39人に増える 厚労省、過少報告に「遺憾」
http://www.asahi.com/life/health/cancer/news/K2002102700094.html
それに対して、同社の言い訳はこちらにあります。
「アストラゼネカ社プレスリリース:イレッサ錠 250(ゲフィチニブ)による急性肺障害、間質性肺炎についての続報」
http://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/02_10_26.html
→この項は、「イレッサその後」に続きます。
(2002/10/28)
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制作・著作:
佐藤賛治 (薬のご質問にはお答えできません)(http://d-inf.org/drug/)